2018年12月6日(木)

スピリッツ

DALMORE Aged 12years

「ダルモア」の創業は1839年。その後1867年にマッケンジー兄弟が運営を行うようになります。
それ以来「ダルモア」は、マッケンジー兄弟と仲が良かった、ジェームス・ホワイトとチャールズ・マッカイが手がけるブレンデッドウイスキー「ホワイト&マッカイ」の原酒、キーモルトとして重要な役割を果たしてきました。
1960年代には、ホワイト&マッカイ社と合併し、その後もマッケンジー一族は経営に携わってきました。しかし、2007年にはUBグループに買収され、2014年にはフィリピンのエンペラドール社に買収されています。
「ダルモア」の蒸留所には、ポットスチルが8基ありますが、形状も大きさも非常にユニークなことで知られています。そのうちのひとつは、1874年製で今なお現役だとか。
「ダルモア」を嗅ぐと、オレンジを彷彿とさせるような柑橘系の甘い香りと、適度なスパイシーな香りが混じりあいます。味は柑橘系を想像させますが、甘さもほどよく感じられます。厚みはありますが重たさはあまりなく、非常になめらかで後に残りません。
「ダルモア」を特徴づける雄鹿のエンブレムは、北ハイランドが鹿の生息地だから採用されたというわけではありません。この雄鹿のエンブレムには、王様との次のようなエピソードが伝えられています。
1263年、国王アレキサンダー3世が雄鹿に襲われた時、マッケンジー一家が、国王の窮地を救います。国王の命を救った功績を讃えられ、マッケンジー一家は、雄鹿の紋章を使うことを許されたのです。
それ以来、同家は雄鹿のエンブレムを使用しています。